才能・・・
「才能」という芽は、
もしかしたら、誰しもが、何かしら持っているのかもしれません。
だけど、「才能」があるのかないのかは、
「才能」が開花した人にしか分からないことだと思います。
それは、どの分野でもいいんです。
何かしらの「才能」が開花した、経験・体験した人にしか、
分からないと思います。
ただ大好きなだけではないもの・・・
楽しい、大好きっていうのも「才能」の一つだと思います。
その気持ちがないと続きません。
だけど、楽しいとか大好きとかそういうものが当たり前になったとき、
そこからが「才能の開花」なのかもしれません。
楽しい、大好きが当たり前になったとき、
楽しいとか、大好きとか、そういう次元でできなくなります。
そういうことを超えた場所で、やっています。
だからこそ、そういう場所でやっている選手には、
あえて、楽しもう(*^-^*)と言います。
あえて、笑顔になろう(*^-^*)と言います。
正確に言うと、言えます。
言える立場にいるから言えます。
全国常連の選手と話すとき、少なからず、分析してみます。
その上で、今一番足りていないことを言葉にします。
その上で、楽しもう、笑顔になろうと言います。
そして、これが理解できる選手は、結果につながります。
実業団選手やオリンピック選手を「才能ある選手」というのであれば、
全国選手の中には「才能がな選手」になる子もいます。
逆に「全国選手」が才能ある選手だとしたら、
才能ある選手はたくさんになります。
近年、どのスポーツも、全国大会だけを見るのではなく、
地方大会で埋もれている才能を見つける、
才能を持ったスカウトの方が増えてきたと思います。
これが日本の、そして世界のスポーツレベルを上げているのだと思います。
昔、実業団の監督と話した時に言われていたのが、
「その選手をとって、うちに来てもらって、伸びる選手でないと、とらない。」
と言われていました。
高校や大学がピークの選手は、どんなに結果を残していても、とらない。
この言葉がすべてだと思います。
正直、その話を聞くまでは、小学生で全国1位のかは、
実業団選手になれると思っていました。
なので、ジュニアの指導もそこを目指して教えていました。
だけど、その監督に話をして、考え方ががらりと変わりました。
ジュニア、中学生、高校生(大学生)のカテゴリーの中で、
選ばれる基準は、ジュニアでも中学生でもなく、
高校生(大学生)の結果+そこからさらに開花する可能性を持った選手。
こう考えると、ジュニア期や中学生での指導は、
高校や大学で結果を出すための基礎、
そして、高校や大学で結果を出し、
その上で、さらに開花する伸びしろを持つ選手。
そういう指導こそが、実業団選手を育てる指導になるのだと思います。
指導者って、自分が教えている時に結果が欲しいものです。
しかし、次のカテゴリーで結果を出していく選手を育てることこそが、
実は大切なんです。
何人か実業団選手を出せているのも、そういう考え方に変わってからです。
教えていた子が「高校で伸びた」と言われることがあります。
それは、いい指導が出来ていたという証です。
目安としては、小学生、中学生で全国を経験。
高校(大学)で全国上位にはいり、実業団。
実業団に入り、才能開花。という感じが1番いいのかなと思います。
当然、小学生からずっとトップで、その先もずっとトップという選手もいます。
それはそれです。
みんながそうではありません。
オリンピック選手も、実業団やプロになってから、
さらに才能が開花した選手もたくさんいます。
男子選手だと最近は30歳~35歳がピークの選手も多くいます。
それ以上がピークの選手もいます。
才能って、いろんな見方があります。
だからこそ、簡単に「才能」があるとか、ないとかいうのもどうかなと思います。
野球やサッカーでも、全国経験がない選手が、
プロでトップになっている選手もいます。
「才能」と聞かれたら、あるかどうか答えられませんが、
今のその子で実業団やプロになれるがどうか聞かれたら、
答えることは出来ます。
答えた上で、意識や環境、練習や考え方を変えた時、
その答えはまた変わると思います。
小学生の時は、楽しむ、大好きになる。
そういうベースがあってこそ、その先があるということは、
どの分野でも変わらないことだと思うので、
小学生の時は、とにかく楽しみましょう。
中学生もしくは高校になってから、競技にするのか、生涯スポーツにするのか、
選べばいいのかなと思います。
田中信雄 入力H