田中バドミントンクラブ広島

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チーム力

チーム力・・・

コーチ時代の僕の指導方法は、コーチと選手の間。
選手と一緒に練習しつつ、さらに自分の練習も考えていました。

選手と同じ練習+パフォーマンス(見せる練習)、これでチーム力を上げていきました。

監督のノックに、子どもたちと一緒に入る。全力です。そしてミスをしたらペナルティ(筋トレ)・声出しなど、選手としても見本も見せる。そうすると、強くなりたい子は徐々に真似をしてきます。

基礎打ち、パターン練習、試合練習も同じです。
若いコーチのあり方(価値)は、一緒に練習に交じって、見本を見せながら、アドバイスし、引っ張っていける所です。

筋トレでいうと、1回の練習で、腕立て500回~1000回が普通です。まったくミスなく、試合でも1点も取られなく、パーフェクトの日は、0回ですが、大体納得のいかないショット1回につき10回、1点につき10回、何点以上取られると100回など、上乗せで、筋トレ500回くらいにはなります。

中高生の選手なら、総トータル回数としては、当然の回数なので、どうせやるので、それを楽しく見せながらやるだけです。

2時間の練習で、若いコーチは、コーチングが目的ではなく、自分の練習、技術向上も目的にする。

強くなるために、筋トレ、素振り、フットワーク、ラリー練習、ショット練習、アップ、ランなどします。
2時間の練習の中で、選手として、「練習とはこういうものだ・・・」と子どもたちに見せていけば一石二鳥です。

若いコーチは、選手としての練習を見せながら、教えながら、コーチングをしていくことが、僕の望むコーチングです。

正直、いちいち「集合の時にあいさつは」とか、コートに入る時、出る時「一礼」とか、「ノック時のお願いします、ありがとうございました」とか、その他もろもろ、選手としての最低限の礼儀を、若いコーチが選手として見本を見せ、それを当たり前として、子どもたちが出来るようになってくれると、先輩として、コーチとして、価値があります。

コーチとしてチーム力を上げたとき、僕はこの方法で結果を残しました。
監督としては、上級生の見本を育てると共に、下の底上げです。

上は先輩として、もちろん自分の練習はしますが、プラス下の子のコーチングもさせます。そのコーチングは、やはり見せること、言葉がけです。

チームの伝統は、上によって作られます。しかし、これは簡単に崩れます。そうならないためには、上が下をコーチングできる余裕と実力、技術がいります。

余裕も実力も技術もないと、自分でいっぱいいっぱいです。

僕も含めて、年配になってくると、いかに若いコーチ、上級生を動かせるかどうかです。言葉のテクニックが必要です。

勘違い・・・

よく勘違いされることがあります。それは、初心者なら教えられると思っている方です。これは大きな間違いです。
初心者こそ一番難しく、一番テクニックがいります。

一番簡単なのは、打てる子です。打てる子には、指示指導ができます。
座っていても指導できます。

初心者には、とにかく正しい指導が大切です。癖は直りますが、間違いを正しいものとして認識して練習していくと、それを治すのは厄介です。

初心者こそ、動けるコーチを持っていきたい。打てる子のラリー相手、ゲーム相手は動けるコーチを持っていきたい。

そうすると、僕ら年配は、全体の指導をしやすくなります。
全体指導ができます。

チーム力は、選手力ではなく、コーチング力です。
選手を向上させるためには、コーチング力を上げる必要があります。
そして、上級生にプレッシャーをかける、コーチにプレッシャーをかける、上を上げ、そして、底上げもしていく。

こうしていくと、チーム力は上がります。

ジュニアの若いコーチは、選手として当たり前のことを見せる、いつも通りのあいさつ、礼儀、態度を見せる。これが一番です。強くなる子は、自然とそこについていきます。
ただこれだけをやってくれれば、いいと思います。

そうすると僕らは、「まず真似をしなさい。」と言えます。
あいさつ、礼儀、態度がちゃんとできる子は、試合のきつい所でミスをしません。簡単に心がぶれません。あいさつ、礼儀、態度がちゃんと出来ない子は、簡単に心が折れます。

強くなりたい、試合で勝ちたいと思っている子は、まずここから始めましょう。強い子を見てみましょう。バドミントンに対する姿勢、態度、礼儀、あいさつ、返事など、ちゃんと出来ています。

弱い子は、たくさんシャトルを打てばいい、たくさん練習すればいいと考えます。試合で勝つために何が必要か、何が大切か、試合で戦うために必ずいるものは何か?

試合に出る子、試合で勝ちたい子は、まずそこからやってみましょう。

田中信雄