負けて泣く、そんな子が大好き・・・
コートに立って、試合をする瞬間、ライバルです。
レベルも歳も、そんなものは、関係ありません。
どんなに勝てない相手でも、試合して負けた時、泣く子はいいなぁと思います。
もちろん、試合中は泣かない。
ちゃんと試合をする。
あいさつや礼儀もする。
その上で、負けて泣く、そんな子が僕は大好きなんです。
そして、同じように、勝った時、気持ちのいい笑顔を見せる、
そういう子も大好きです。
勝ち負けにはこだわる方がいいと思います。
負けず嫌いでないといけません。
中学校に教えに行ったとき、試合相手をすると、試合後、必ず外に出る子がいました。
聞いてみると、「先生に負けて、悔しくて、涙が出てくる。
だけど、泣き顔を見せたくないから、外で泣いている。」と言っていました。
そういう子には、手を抜かずに、試合相手をします。
2ヶ月、3ヶ月してくると、そういう子は強くなってきます。
5点6点しか取れなかったのが、15点16点と取れるようになってきます。
そういう子は教えていて、相手をしていて、楽しくなります。
そして、負けていた試合で、勝ちが増えてきます。
僕らは、生徒が試合で少しでも満足できる試合をさせてやることが役割です。
練習で笑って、試合で泣くよりも、
練習で泣いて、試合で笑ってくれるといいかなって思います。
負けず嫌いは、学んで得られるものではないのかもしれません。
だけど、練習を必死で頑張っていると、やっぱり負けたくない、勝ちたいという気持ちになります。
そういう気持ちって、大切だと僕は思います。
田中信雄