自分の順位位置を決めないこと・・・
勝っていこうと思ったら、自分の順位位置を決めないことです。
指導者は、技術や体力強化などは指導できます。
しかし、生まれ持って育っている、持っている「気持ち」は、
なかなか指導できません。
僕も心理学、スポーツ心理学、体感や体験を経て、
選手と同じ目線でのアドバイスはできます。
簡単に言うと「共感」です。
指導ではありません。
これを指導としてやっていたのが、昭和の根性論です。
恐怖という指導です。
今では、科学的、心理的なメンタルトレーニングになるのかもしれません。
「勝ちたい」という気持ちがそもそもあって、
それをどうやって形にしていくのか、
時間をかけて、分析し、シュミレーションして、データ化し、
%を出していくのが、現代スポーツの一つだと思います。
これのいいところは、すべてがデータや確率です。
選手の感情や気持ちはそこには数字として出てきません。
またやれる、まだできる、ミスを取り返す、などよりも、
この数字では、より勝つためには、こちらの選手を使うという、
数字がすべてです。
より確実に勝つために出された確率をもとに、
将棋や囲碁、チェスなどをしているようなものです。
極端に言えばです。
小学生や中学生。高校生など、そういうことが出来ないチームや、
個人競技は、替えがいません。
そうなると、対その子でどう勝っていくかということになります。
もちろん選手を選ぶ前は、数字がものを言います。
より高い確率でチームを勝たせる選手を、個人戦でも選ぶと思います。
選手も指導者も確率で勝っていこうと思ったら、
もしかしたら指導者はAIでもいいのかもしれません。
人間味がなくてもいいのかもしれません。
同じように選手も、感情や情熱よりも、安定してプレーをこなす選手が、
レギュラーになるのかもしれません。
よく組織的なプレーと耳にすることがあります。
組織的なプレーは、ファンタジスタに勝るかもしれませんし、
ファンタジスタの方が勝るのかもしれません。
見ている方だと、なんでもないミスをしないそんな試合は面白いです。
だけど、人間味あふれる場面も迫力や魅力があります。
プロって、滅多にミスしません。
それが当たり前だと思います。
だけど、やっぱり、意地とか気持ちとか、想いとかがあふれる場面は、
ワクワクします。
その共有が出来るプレーこそ、感動があります。
何がいいたいかというと、パフォーマンスは、どちらも大切なんです。
それを出せるポイントは、決めた、決まった、勝った、負けたの、
喜怒哀楽だと思います。
勝負に対する「想い」だと思います。
数字化されようと、データ化されようと、「想い」があるかないかで、
喜怒哀楽は分かりやすくパフォーマンス化されます。
自分の順位位置を決めないことは、
バドミントンに対する「想い」を誰よりも持つことです。
田中信雄