キャリア・・・
キャリアと伸び率を見てみると、「選手には伸びる時期」が必ずあります。
キャリアが長ければ、「伸びる時期」の回数やタイミングも当然、多くなります。
人によって「伸びる時期」の回数もタイミングも違いますが、
小学生から始めたこと、中学生から始めたこと、高校生から始めたこと、それ以上で始めた人とでは、当然「伸びる時期」の回数やタイミングは大きく変わります。
小さい子の場合、無意識のうちに身につく技術があります。
大きくなれば、無意識よりも頭で考え、身に付ける技術の方が多くなります。
どちらがいいか?
なんてことは、言えません。
どちらもいい面と悪い面とがあるからです。
「伸びる時期」=「飛躍的に伸びる時期」ではない。
実際、「この子、ジュニアの時から指導していたら・・・」と思う子もいます。
その逆に、「今だからよかった」という子もいます。
中学始めと高校始めは、実際、そんなに変わりません。
だけど、ジュニアで「無意識のうちに身につく技術」を持っている子は、
正直、違うなと思うことがあります。
ここにあるのは、「バドミントン体力、バドミントンメンタルの差」です。
中学始めでも、高校始めでも、技術で追いつけないということはありません。
むしろ技術は、頭で練習できる方が身につきます。
技術を支える「バドミントン体力、バドミントンメンタル」の余裕は、やっている子よりも、やっていない子の方にかかるプレッシャーです。
これがキャリアという差です。
教えている方からすれば、高校始めでも、この子は行けると思って指導しても、その子の中に「キャリアの差」を感じていると、勝てない試合が出てきます。
「無意識のうちに身につく技術」は、頭で考えないものなので、それは、選手にとっては大きな差になってきます。
考えないから、出来ていないことに気づかず、ひたすら練習する子ども時代。
考えるから、出来ていない自分に気づき諦める部分を見せる中、高生。
こうやればいいんだよ、と単純に教えたことをやろうとする子ども時代。
考えるから、単純に出来ない中、高生。
「無意識のうちに身につく技術」「バドミント体力、バドミントンメンタル」は、結構差に出ます。
だけど、もう一度言います。
高校生から始めたからといって、ジュニアから始めた子に勝てないというわけではありません。
高校生は高校生で、高校バドミントンを大切にしてみる。
そうすることで、その先のバドミントン人生の大きな糧になります。
バドミントンを始めるに、遅いはありません。
もっとバドミントンを楽しみましょう。
知れば知る程、バドミントンは面白いものです。
田中信雄