強化練習・・・
強化練習は、肉体改造、メンタル改造も行います。
僕は「普通より軽め」と設定しても、選手には「きつい、辛い」みたいです。
ここで頑張ることが出来るかどうか、これは選手の気持ち次第です。
県最下位に近い子たちが勝つには、現在勝っている子と同じ練習をしても勝つことはできません。
かといって、いきなり同じ練習をしてもついては来れません。
今がレベル1なら、2に上げてあげる、3,4,5,6,7,8と上げていき、
9,10と本来やるべき練習を当たり前の練習に変えていきます。
一番つらいのは、1から2に変える時です。
1から2に変わるとき、ここを乗り越えると、9,10の練習まで、ほとんどの子がいきます。
挫折するとしたら、1から2に変わる時です。
1から2は、基礎です。
この基礎ベースは、結構大変です。
基礎がしっかりしてくると、3から8は応用です。
そして9,10は、総合です。
基礎は、大変です。
だけど、基礎無くして、勝利はありません。
と同時に、ケガをしている時こそ、痛めている時こそ、チャンスが広がります。
ここで練習は休まない。
動かなくても出来る練習、見学など、とにかく練習に参加する。
そうすることで、バドミントンに対する意識も変わります。
以前指導した高校生は、初回練習で、2週間筋肉痛に苦しみました。
高校始めでしたが、団体県5位のメンバーになり、大学生になった今も、バドミントンを続けてくれています。
6歳からバドミントンを始めた子は、高校生で10年になります。
12年分を、2年でやらなくてはいけません。
この意味を理解すれば、どんな練習をしなければならないか、腹をくくれます。
ただ、高校生と小学生とでは、理解力が違います。
心技体の「技」を中心に出来れば、勝つ可能性は、0ではありません。
小学生は「心技体」すべてに指導者や保護者がついていますが、高校生は自分でやっていけます。
その分、早く上達していきます。
僕は、一日中バドミントンが出来る、したい。
10ゲーム、15ゲーム出来る、したい。
そういう子が勝てる選手になれると思います。
バドミントンが楽しくて仕方がない。
だから1日中シャトルを打っている。
ただこれだけで、そういう気持ちでバドミントンすることが、
大切だと思います。
ヘアピンだけで、1時間してもいいんです。
ドライブだけで2時間してもいいんです。
自分が納得できるまで、同じショットを練習していけばいいんです。
サービス練習も、3時間4時間黙々とすればいいんです。
そういうのが練習です。
僕は才能ないので、そうしてきました。
才能ない子は、そうしていくしかないんです。
才能ある子の何倍も練習しないと出来るようにはならないんです。
才能ある子は、全体の1%くらいです。
残りの99%は僕と同じ才能がない方です。
僕は才能ない側の気持ちを分かって教えています。
もちろん、才能ある子も指導してきました。
正直、全然違います。
どちらも知っているから、色々な指導ができます。
おかげさまで。
幼児~一般まで、初心者から上級者まで、練習メニューを組むことができます。
1%の才能に勝つ為には、10倍やっても足りません。
しかし、「技」で負けていても「心・体」で勝ることは可能です。
「技」は10対8かもしれません。
「心」は8対10にすればいい。
「体」は9対10にすればいい。
ただ、1%の勝っていく子は、普通の子の10倍練習します。
効率よく、バドミントンを大好きで、練習していきます。
最後の勝負は「バドミントン大好き勝負」です。
一日中バドミントンが出来る、したい。
10ゲーム、15ゲーム出来る、したい。
ここだと思います。
「バドミントンが好き」ぐらいじゃダメなんです。
「バドミントンが大好きで大好きでどうしようもない」ぐらいじゃないとダメなんです。
ある意味、これが「才能」なのかもしれませんね。
田中信雄