やらせない練習・・・
僕はなるべく「やらせない練習」を求めて、練習メニューを考えます。
「やらせない練習」=「やりたくなる練習」です。
小さい子など、半面⇔足の踏みかえが苦手な子には、エンドで向かい合わせて、
①半面②足の踏みかえ③半面に戻る④じゃんけん、などさせます。
①半面②足の踏みかえ③半面に戻る④じゃんけんと、細かく言葉をかけて、やってあげると、「もっとやりたい」という練習になります。
昨日も、50回くらいしていました。
もう一つは、得意の風船を使った練習。指導を始めた頃からやっているので、20年以上の練習方法ですが、講習会などでも、よくやります。
風船を膨らまし(夢をふくらませ)、洗濯バサミに付けます。
そしてネットに挟むだけです。ネットを痛めないのと、移動式なのとで、いろいろな練習に使えます。
(コストは少々かかりますが(笑))
主に、ヘアピンで当てる。ドロップ、カットで当てる。ドライブ、スマッシュで当てる。など、ネット付近を通るシャトルのターゲット(目安として)子どもたちや初心者の生徒さん、上級者まで使える練習方法です。
遊びの中で、スポーツという遊びを楽しむ。
その先にはいつも、正確でミスしないショット、プレーがあります。
全国で勝てない子の特徴は、コントロールとスピードです。
小学生ではそれなりに勝てる子も、中学、高校、その上と勝てなくなる選手も多くいます。
その逆もいます。
指導者としてみる到達点が世界で戦える選手だとしたら、高校生時期で確実に世界で戦える選手を育成することプラス、そこから確実にまだまだ伸びる余力(技術、体力、精神力)など、余らせた状態でも結果残しだと思います。
早咲き、中間、遅咲きいろいろな選手がいます。
「やらせる練習」も時には必要です。しかし、「やりたくなる練習、やる練習」でなくては、どこかで気持ちが折れてしまうこともあります。
「泣きながらする練習・・・」だけど、「もっとこの練習がしたい、出来るまでやらせてください」というものなら、僕はその子が納得いくまで、満足いくまで、やらせてもいいと思います。
昨日は、1時間半練習の予定、だけど、子どもたちの熱意で時間いっぱいまで2時間半の練習になりました。「練習時間足りん、もっと打ちたい」と言っていました。
こういう日が続けば、上手くなります。
僕の指導方法は、「まだ時間あるけどどうする?」「同じ練習する?試合練習する?」と選手の意思、意識、熱意を確かめる指導です。
だから、「自分の意思、意識、熱意」を持たないと、伸び率も変わる練習です。
今、その子の足りない所、足りている所など、提示した上で、「どうするか」をあえて聞きます。
「もっとやりたい」といえばやりますし、「もう今日はいい」と言えばやりません。
やる気があればやる、やる気がなければ5分でも10分でも、いったん辞める。
プラスになる練習をする。マイナスになる練習はしたくない。
強化練習、特別練習は、「上手くなりたい、強くなりたいと自分で決めて練習に来る場所」です。
気持ちは、それ一つでいいんです。
「教室」は、いろいろな気持ち、目的、目標を持っての練習でいいと思います。
ちなみに小学生の今のクラブは、
週一の「バドミントン教室」
試合までの「隔週での試合練習」
週1~週2の「強化練習」
少しずつ形になってきています。
田中信雄