バドミントン人生は、長いです。
しかし、小学生の時のバドミントン人生、
中学校の時のバドミントン人生、高校生の時のバドミントン人生は、
きっと短いのだと思います。
この前、高校生の教え子に伸び率を聞かれました。
教えて5か月目、長いバドミントン人生のどこかで、勝たせればいいのなら、今の伸び率は、良い方だと思います。
しかし、高校生の間で勝とうと思うと、伸び率はかなり足りないと思います。
これが言えるのは、伸びしろ、伸びるというよりは伸ばせる可能性があるからです。
花でいえば、彼らは今は双葉です。
土を育て、水をやり、光を与える、その花は、バラなのか、コスモスなのか分かりません。
きっとそんなイメージで頑張ってくれていると思います。
だけど、実は桜の木、梅ノ木、杉の木だったとしたら、どうでしょう。
そこに気が付いていないとしたらどうでしょう。
僕は、教えている子たちは、花壇に咲く花ではなく、山に育つ大木だと思っています。
みんなとても素晴らしい可能性を秘めています。
ただ残念なことに、みんな、自分の可能性を信じていません。
自分自身に自信をもっていません。
僕は5歳から書を書いています。
今は自分の字をかけるようになりました。
自分の字を書き始めて20年がたちます。
バドミントンを教えて20年がたちます。
僕は生意気にも、日本で一番いい字を書き、日本一番いい指導だと思っていました。それを常に目指して、日々精進していました。
自分は一番なんだから(実際は一番ではないけれど)一番練習しないといけない。一番いい結果を出さないといけない。と思い、色々な先生や作品、指導方法などを寝る間も惜しんで学びました。
僕のもう一つの目標は、その優秀な先生方に一つでも勝つこと、全然勝てませんが、教えてもらった分、恩は返そうと思いました。
正直、ここはものすごく本音ですが、僕は上よりも下の方が怖いんです。
上は良い見本です。本当に多くを学ばせてもらい、良い指導もいただいております。しかし、上は自分が頑張れば超えることができるんです。
目標となり、見えている分、頑張りようがあるんです。
しかし、下は違います。
いつでも抜かれます。
僕は、僕の恩師と同じように、教え子には、持っているすべてのことを上げます。20年かかって学んだことすべてを惜しむことなく、教えます。
だから、いつでも教え子たちは僕を簡単に超えられます。
ただ、花壇の花だと思っている子には超えられません。
自分に自信がなく、小さくまとまっている子には超えられません。
自分は大木だ。どの木よりも空に一番近い場所を目指している子には、すぐに抜かれます。プレーの話ですが・・・
ここが物足りない
人は簡単に自分で自分の限界を作ってしまいます。
頑張った分、安心し、結果が悪くても認めてしまいます。
過程ありきの結果から、結果ありきの過程に変える。
勝てる子は、結果を求め、常に過程に安心しません。
勝てない子は、過程に安心し、結果を認めてしまいます。
僕はなるべく教え子と試合をします。
負ければ、その子の試合を分析して、弱いところを徹底的に狙い、次は勝てるように頑張ります。
そうやって試合で、苦手なポイントの練習を入れています。
ここがポイント
僕は頑張って結果を残しているうちは、天狗になるべきだと思います。
態度や言葉などではなく、プライドをもって一番にこだわり続けるべきだと思います。
見せるパフォーマンスも見られるパフォーマンスも必要だと思います。
この二つを、今教えている子たちが持ってくれたら、
最高のクラブ・チームになると思います。
田中 信雄